
運動は大切だ大切だと繰り返し言ってますが、それと同時に安全の事について考えるのも大切です。
分かりやすく、気を付けた方がよいポイントをあげます。
1.リハビリ中や運動中に薬が切れてオフ状態にならないように、薬のコントロールを上手にする
運動しているタイミングで薬が切れ、動けなくなるともちろん転倒リスクが上がります。薬が切れてきて動きにくくなってきたと思ったら、無理をせず椅子に座っても出来る運動に切り替えるなど、柔軟に対応するようにしましょう。無理して他の人がやっているからと同じ内容・同じスピードで行わなくても大丈夫です。
2.体勢を代える時に起きやすい、起立性低血圧に気を付ける
特にヨガのように床で行う運動やストレッチをした後の立ち上がりは気を付けましょう。ポジションからポジションへの移動は少し間をおいて行いましょう。もし少しでも頭がフラフラすると感じたら、体操座りのように頭をすこしもたれる状態にしじっとしてから動き出しましょう。
3.脱水症状にならないために、こまめに水分補給をする
自律神経失調症の症状で体温調節など問題が出ている場合もあります。自分が自覚しているよりも体温が上がっていたり喉が渇いたりすることがあるので、脱水症状を起こす前に定期的にチョコチョコ飲むようにしましょう。
4.痛みに対して無理をしない
ジストニアなど筋肉の過緊張などによる痛みもあります。いくら運動が大切だからと言っても痛みを無理して行うのは逆効果になりますので、体の声を聴きながら上手に運動内容を組み立てましょう。痛いから何も出来ないのではなく、自分で出来るマッサージやストレッチなどいれると、体が楽になりますよ。
5.バランス:特に後ろに下がる動きには気を付ける
後ろに足を出したりするステップバックの動きはPDの方はとても苦手にされています。転倒リスクが高い、怖いとか危ないからしないのではなく、近くに誰かに居てもらう、もしくは何か掴むものなどの補助要員を置くことで安全に運動が行える環境を整える。安全な環境を整える事で出来ない動きをトレーニングする事が可能になります。
6.クロスステップには気を付ける
足をクロスにする事で、バランスのベースが小さくなり転倒リスクがあがります。出来る人はしっかりトレーニングをしたらよいのですが、出来ない人を無理してクロスステップしなくては!とトレーニングするのではなく、出来ないのならサイドステップから足をくっつけて又再度ステップのように、出来る動きを細分化する事が必要です。そして少しヘルプがあれば出来る状態であれば、徐々に難しくし一緒にトレーニングしていきましょう。
7.同時に二つの事をさせる(脳トレ+動き)の時は気を付ける
考える事に注意が行き過ぎると、行動が小さくなったり止まってしまったりします。なので、基本は簡単な動きを大きく出来る状態で脳トレ(計算やしりとり)を行う。それを少し難しくするごとに動きを複雑にしていきます。
まとめ
出来ないからしない!危険だからしない!ではなく、出来る状態を作ってあげてから出来る動きから、動きを複雑にしていくステップをとる事を心がけましょう。みんながしているからと焦るのではなく、自分の出来る事できない事をしっかり自分自身で理解することで、安全性が大きくかわります。人は人なので、無理して周りに合わせない事が大切です。