
パーキンソン病の人の精神状態が家族や介護者の介護ストレス増大に影響する。Mental symptoms in Parkinson's disease are important contributors to caregiver distress. Dag Aarsland, Jan P. Larsen, +2 authors Eivind TandbergPublished in International journal of geriatric psychiatryにAarsland氏らによって発表された論文です。
内容は「パーキンソン病の人の精神状態が、介護する家族やパートナーの肉体的・心理的ストレスに大きく影響する。」
調査方法は94人の介護者を対象にしたアンケート方式でノルウェーで行われたものです。結果はパーキンソン病の人の症状として、うつ病、身体・認知機能の低下、焦り・イライラ、精神的興奮、異常行動や妄想症状などが大きく介護者のストレスに影響しています。よって、パーキンソン病の人の精神状態が介護者のストレス状態を予測する強力な因子だと言えます。介護者のストレスに対するケアは、感情面と社会的ストレスだけでなく介護ストレスの状態を把握する必要があります。パーキンソン病の人の精神状態を早期から把握し改善する事で介護者のストレスを軽減出来ると考えます。
参考論文:Dag Aarsland, Jan P. Larsen, +2 authors Eivind TandbergPublished in International journal of geriatric psychiatry 1999 DOI:10.1002/(sici)1099-1166(199910)14:10<866::aid-gps38>3.0.co;2-z
さて、ここからは提案です。
病気による今後の不安、出来ない事への怒りや焦り、診断前の自分とつい比べてしまう、動けている人やパーキーじゃない人達への嫉妬、なんで自分だけと思う感情、誰も理解してくれないと思う孤独感、自分より状態の悪いパーキーを見て絶望してしまう。このような感情はあって当たり前だと思います。また、複雑な感情を1人で沢山抱えるのは無理だと思います。その結果が、一番身近な人にイライラをぶつけてしまう。。。それも分かります。でも、気に止めて欲しいのは、身近な人たち(家族・パートナー)も同じ人間です。あなたの事を大切だと思うからこそ、そばに居てくれるのです。あなたの発する言葉で傷ついているかもしれません。お互いに煮詰まってしまう前に、外に出たり、他の人との交流を持つのはいかがでしょう?趣味があればその集まりに参加する、運動する、同じ病気の仲間を見つけるといった社会との交流の場を持ちましょう。やむなく家にいなければならない時にもオンライン上でのサポートグループに参加して、他の人との交流を楽しめたらいいですね。
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